神奈川登文会

神奈川県登録有形文化財建造物所有者の会

「神奈川県登録有形文化財建造物所有者の会(略称:神奈川登文会)」紹介

日本の気候、風土、歴史から培われた美しい原風景、その要素として欠かせない伝統的な住宅のなどの建造物が、戦災、その後の開発によって急速に失われつつあります。また人口減少により空き家が増え、虚しく朽ちていくものもあります。

これらの建造物を護るために、国が厳選して管理する重要文化財とは別に、町並みの保存をも視野に入れ、使い続けながら保存することを目的とした「登録有形文化財制度」が作られました。1996年の施行以降、現在全国で約1万2000件余り、神奈川県では200件を超える登録物件があります。

建造物とそれと一体化した庭園等の保存活用のための、わが国の精度・仕組は施行20年を経た現在でも先進国に比せばまだ発展途上にあります。登録物件数の少なさも課題ですが、登録以後に発生する課題への公的対応が不十分なことは、所有者のみなが切実に感じているところです。

例えば、登録手続きや修復、固定資産税、個人所有物件の相続税などの仕組みや法制度は、改善されるべきと考えます。そのためには、所有者が相互の交流を通じ、課題や問題に対する情報の共有、発信、そして解決に向けて、協力して取り組んでいくことがとても重要です。2018年4月「神奈川県登録有形文化財建造物所有者の会」はそのような趣旨と目的をもって設立され、以後精力的に活動を展開してきています。

一方全国では、現在、東京、神奈川、京都、大阪、三重、愛知、秋田、群馬、和歌山県その他の登録有形文化財建造物所有者の会が集まり、2019年6月全国登文会が発足、上記諸問題解決に向けて、国への陳情、要望書提出などを精力的に行っています。

登録有形文化財建造物には、神社、寺、住宅、商店、旅館、工場、集会所、倉庫・蔵、門、橋、等々、実に多様な建造物が含まれます。また所有者も、自治体、公的機関・組織、個人、各種法人、寺院など実に様々です。登録有形文化財建造物が、地域固有の歴史、景観、環境、生活文化を写す鏡であると言われる所以です。

私達は、所有する登録有形文化財建造物の維持保存活用を、社会的な責務であると考え日々取り組んでいますが、有形、無形に拘わらず社会的支援も必要としています。

初代会長 長島孝一
2018年2月 当会設立時の呼び掛け文より